読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

オランダが農業輸出国である理由から日本の農業政策を考える

稼ぐ農業のモデル:オランダ!
http://blogos.com/article/6174/
オランダの農業事情
http://www.food-safety-holland.com/-agriculture,now-jp.html
「最強の農業国:オランダに学ぶ物語」
http://nomadp.com/netherlandsagriculture/

・アメリカに次ぐ世界第2位の農業生産物輸出国
・農業人口は日本の305万人に対して、オランダは43万人
・低温で日照時間も恵まれない
・パートタイム労働者の時給が2000円近く、人件費も高い
・オランダは九州程度の面積しかない(九州:約42,000平方キロメートル、オランダ:約41,500平方キロメートル

・一言でいえば、自給率を捨てて、高付加価値なものに特化している
・小麦1トン作っても売値は340ドル。トマトなら1200ドル。チーズなら5600ドルと何倍も稼げる

・稼ぐ農家を実践することによって、農業を強くしている

・食糧自給率を上げるためにはトン当たり利益の少ない飼料や穀物を作らねばならない。それらでは利幅は薄く農家は儲からない。
・オランダはチーズや肉やトマトやパプリカやマッシュルームそしてイチゴにという単位面積当たり利幅が高く、農家が潤う品目に特化した。



オランダの農業を真似しても日本の農業が強くならない理由
http://bylines.news.yahoo.co.jp/iwasahiroki/20140320-00033745/

・輸出が容易
 →オランダは広大なユーラシア大陸の一部であり、隣国とは陸続きだ。ヨーロッパ中に張り巡らされたハイウェイを使い、わずか数百キロをトラックで運んだだけでそれは、「輸出」になる。
しかも隣国とは陸続きで関税もなければ通貨も同じ。

オランダの単位面積当たりの収量が極端に高い理由
・最先端の農業技術を保有
・産地および農場施設の大規模化、クラスター化による熱やCO2などの有効利用
・作付品目の少なさ
 →栽培品目の選択と集中は研究開発、施設建設、栽培、輸送そして販売に至るまでのバリューチェーンのすべてにおいて、コスト低減効果を生む。

Q.もし日本で作る野菜を5つに絞ったらどうなるか。
A.その他の95を全部、島の外から運んでこなくてはならない。そんなことが出来るわけがない。葉物野菜などは穫ったその瞬間から痛みはじめて数日後にはヘタへタになる。海の向こうから全部飛行機で運んでくるわけにもいかないし、船で運んできたら船積みしている間に全部腐ってしまうだろう。


・日本の農業とオランダの農業では、勝負のルールが違う
→オランダは徹底的な大量生産によりコスト競争力を高めて対外競争力で勝負する。日本は、国内の繊細でバラエティーに溢れる食文化が求める需要にどれだけニッチに応えられるかで勝負する。日本刀は切り殺す。サーベルは突き殺す。同じ農業生産でもルールが違えば戦い方が異なるのは当たり前だ。


狭い国土なのに世界第2位の農業大国オランダ 日本が学べることはある?
http://thepage.jp/detail/20140228-00000008-wordleaf


・オランダの農作物の中で輸出額が大きいのは、観賞用植物(花き類)、タバコ、チーズなどであり、純粋な農作物ではない

・花き類やタバコの葉、牛乳などを大量に輸入
 →原材料を輸入し、付加価値を付けて輸出するという加工貿易モデルに近い形態になっている

・オランダにはドイツなど成熟した巨大消費地がすぐ近くに控えていますが、日本の場合は、日本自身が世界でも最大級の成熟した消費地の一つ

オランダの最先端の農業技術
農業革命“スマートアグリ
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3349_all.html

※追加リンク

オランダ農林水産業概況~農林水産省

http://www.maff.go.jp/j/kokusai/kokusei/kaigai_nogyo/k_gaikyo/nld.html


結論
日本とオランダの農業輸出事情はかなり違う。そもそも日本はオランダとは違い、内需が豊かな国であり無理に輸出に走る必要性はない。また、品目を限定し、自給率を捨てて、高付加価値なものに特化するのは、部分的に導入するならまだしも、国策としてそれを追求していくのは、食糧自給率の観点から危険である。

食糧自給率の問題は杞憂ではないかという意見もある。たしかに、過去における食糧問題は緑の革命などイノベーションで乗り切ってきた。しかし、近年そのイノベーションが鈍化してきているという問題提起がノースウェスタン大学のロバート・J・ゴードン*1によってなされている。

また2007年-2008年の世界食料価格危機の問題も記憶に新しく、これと類似した深刻な世界的な食糧問題が今後起きる可能性も否定し難い。リスクシナリオとして、イノベーションが起きなかった場合のことを想定し、食糧問題が発生しても大きな影響を受けない食料安全保障体制を作ることが重要と言えるだろう。