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実質GDPと海外生産比率からわかること

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日本が成長してるとかいう珍説 にて名目GDPベースで見れば97年をピークにそれを超えたことがないことをグラフで説明したが、なるほど、確かに実質GDPで見れば日本は成長している。しかし、いくら生産性の上昇率が他の先進国並みでも物価が下落すれば、それでチャラになるもしくは利益が減るため、名目GDPでは成長に苦しんでいるという図式である。つまり、物価の持続的な下落、デフレがこの国の諸悪の根源であり、デフレとは需要不足であるから、需要不足がこの国の問題であることが浮き彫りになる。

 

 

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 需要不足の国で海外生産性比率や非正規の雇用者数を増やせば、ますます需要不足になるのは明らかだ。こうしたグラフを見るとフランスの著名な人類学者であるエマニュエル・トッドの次のような発言を思い出す。

 

企業は外国市場向けの生産を始めた途端、労働者の賃金を単なるコストだと考える。従来の内需を中心とする経済では、企業は賃金の引き上げが生産性を高め、利潤を生むことを知っていた。輸出においては、賃金は単なるコストとなり、絶対的な競争原理のもと、コストの引き下げ圧力がかかる。もし世界中の企業が賃金をただのコストでしかないと考え抑制したら、世界規模で需要不足が起きるのは明らかだ。

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さて、もし日本中の企業が賃金をただのコストとみなし、抑制をしたらどうなるか?当たり前だが、日本規模で需要不足が起きるのは明らかである。日本のようにGDPや人口の規模が大きい国で、輸出主導で成長しようとすると、内需が縮小しその国の経済は停滞する。したがって、今の日本に必要なのは、安部総理の言うような「徹底的な経済開放」*4をするのではなく、かつてのような内需主導型の、日本人がモノを作って日本人に売るという形の成長であり、それこそが、持続可能な成長ではないだろうか。