ドイツの凋落


減速するドイツ経済、財政均衡よりもインフラ整備を:日経ビジネスオンライン

 

まず、ドイツが輸出主導で経済成長できたのは、労働コストを抑えることに成功したから*1だが、今度はそれが原因でデフレが起きかかっている。当たり前のことだが、所得が落ちれば消費は落ちる。需要とは消費と投資の合計なので、消費が落ちれば需要は落ちる。したがって、所得が減れば需要不足、つまりデフレが起きやすくなる。

また、輸出主導での成長は海外の需要に左右されるため、持続可能なモデルではない。主な輸出先であるEU諸国や中国などが景気後退に入れば、輸出主導の成長など望めないのだ。

メルケルを始め、ドイツ政府は財政出動をためらっているようだが、景気後退を放置すれば、失業などによって自殺者の増加などが予測されるため道義的にも問題がある。また財政という観点だけで見ても、失業による社会保障費の増加や所得や企業利益が減ることでの減収などによって、財政が圧迫されることが予測される。つまり、中長期的に見れば財政出動をし、景気の後退を最小限に抑えたほうが財政均衡に繋がるのだ。

個人的には、ドイツがどうなろうがあまり深い関心はないが、我が国日本も彼らと同じ轍を踏まないようにしてほしいものだ。