北陸新幹線の経済効果

・平成27年3月14日に北陸新幹線が金沢まで開業
地震など災害などによって東海道新幹線が不通になった場合の代替機能も果たす
・他の交通機関との役割分担によって自動車分担率の抑制
・原油依存社会への脱却にも貢献

f:id:zef:20150327155749p:plain

出典:北陸新幹線について | 北陸新幹線スペシャルサイト

 

・金沢→東京間は、約3時間50分から約2時間28分に
・富山→東京間は約2時間8分に
・乗り換えもなくなる
シンクタンクが試算した北陸新幹線開業による経済波及効果は、石川県が年間124億円、富山県が88億円となっている。

石川県 北陸新幹線ホームページ

北陸新幹線・金沢延伸で都市間競争が激化 - 高崎のニュースサイト 高崎新聞


・大手企業YKKが富山に移転
・それに伴い、社員も移動
・新たに市民も入居できる住宅街を建設
・東京に比べて建設コストが安い
・通勤時間は車で10分に

NHK NEWS WEB 北陸新幹線で変わる地域経済


・ハンドクリーム「ユースキンA」など医薬品や化粧品を製造する企業、ユースキン製薬は富山県八尾市の八尾中核工業団地に約3万4000平方メートルを確保し新工場を建設中。神奈川県横浜市の生産機能をすべて移す計画だ

・八尾中核工業団地はもともと富山空港からクルマで15分という好立地だった。ここには北陸新幹線を見据えて参加企業が加速し、現在は35社が進出している。

杉山淳一の時事日想:北陸新幹線効果で企業移転が相次ぐ、その理由は? (3/4) - Business Media 誠

・新幹線開業による石川県外からの誘客増を見据え、JR金沢駅周辺では飲食店の新規出店が相次いでいる

飲食店続々オープン…金沢駅前 : 北陸 : 旅ニュース : 新おとな総研 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 ・首都圏から進出した企業の増加により北陸経済が活性化
富山県には総面積194ヘクタールの富山八尾中核工業団地、石川県には同98.6ヘクタールの金沢テクノパークがあり、それぞれ多くの企業が進出。雇用創出にも貢献

高年収企業が続々移転…「北陸新幹線は関係ない」ほど好景気だった! - DMMニュース

・本社機能移転に助成金

石川県、本社機能移転に助成金 北陸新幹線の延伸開業で促進 - 産経ニュース

本社機能移転事業所設置助成金(新幹線関連事業)|黒部市


1つの新幹線開業により、経済はここまでダイナミックに変動し、活発化していく。また、災害国である日本において、国土の分散化は必須である。

その国土の分散化には、税制の優遇や助成金などのほかにインフラの整備・新設が不可欠である。

よく人口減少社会に新たなインフラは不要だという意見があるが、これは全く逆で人口が減少しているからこそ、インフラに投資し、移動時間の短縮などを図ることによって、少ない人数で高いパフォーマンスを出せるようにする必要がある。

生産年齢人口の減少によって、過剰な労働人口に頼るビジネスモデルは通用しなくなった。したがって、企業レベルでは機械化など設備投資していかなくてはならないし、国家レベルではインフラなどに投資し、移動時間を短縮や分散化による人口密度の解消などで、生産性を高めなくてはならない。

もちろん、日常生活を維持するため、水道管などのインフラの老朽化対策も必須だ。ロクに水も出ない社会で、高い生産性など上げられるはずもない。

構造改革だとか行政改革だとか緊縮財政などに走る前に、こうしたインフラの整備・発展が経済のダイナミズムを大きく活性化させていくことの重要性を認識してもらいたいものである。